必要以上に歯を削らない 虫歯・歯周病治療

お口の中には非常に多くの善玉菌と悪玉菌が棲んでいます。

この集団のことを「口内フローラ」と呼んでいます(口内細菌叢)。

このバランスが悪玉菌優位になると、これまで述べてきたような全身の病気につながる可能性が高まるでしょう。

 

そうならないためには、毎日のハミガキをしっかり行うことが大事ですが、ハミガキや歯を削る方法以外で虫歯や歯周病を治す治療法を紹介しましょう。

 

●3Mix法

歯の内部の象牙質に3種類の抗生物質を混ぜ合わせた(ミックスさせた)抗菌剤を使う治療法です。

病巣を削り取ってしまうのではなく、殺菌して修復を促すという考え方です。

 

あまり痛くない上に、歯を削らずにすむ場合が多く、抜歯の可能性も低くなるというメリットがあります。

さらに、神経を残せる確率が高いといわれています。

 

●3DS

歯周病予防の薬を歯周ポケットに浸透させたり、虫歯予防のためにマウスピースを使う方法です。これを5分間ほど装着することによって、薬が唾液に洗い流されることを防止し、薬を歯や歯周ポケットに長時間作用させることができます。

3DSは薬の効果を発揮させるために、事前に細菌検査と歯石除去を行います。

 

虫歯菌・歯周病菌の除菌効果は、一般的なハミガキの数倍あるといわれています。

  次回は『歯を失ったら……入れ歯?ブリッジ?インプラント?』というテーマでお話ししていきます。