丈夫な歯をつくるためには、食生活を見直すことも大切になります。
間食をひかえ、主食・主菜・副菜をそろえた、栄養のバランスがよい食事をとるように心がけましょう。
最近は、食べるものがどんどん軟らかくなっている、と指摘されることが少なくありません。
工場でつくられる加工食品を口にする機会が多くなるにつれて、私たちは硬いものをしっかり噛んで食べる習慣からどんどん遠ざかっているのです。
小さいころから適度に硬いものをしっかり噛んで食べる習慣がついていれば、あごの骨が発達します。
あごは歯が生えるところでもあるので、あごが発達すれば歯並びもきれいになります。
また、しっかり噛むと、歯に十分な力が加わります。
すると、歯と歯槽骨をつないでいる歯根膜という部分の血行が良くなり、歯周組織全体が強く発達します。
さらに、よく噛む習慣は唾液の分泌をうながして虫歯や歯周病を予防しますし、咀嚼筋の動きによって脳への血流も増えるので頭痛、肩こり、認知症などの予防にもなるといわれているのです。
なにより、しっかり噛めるからこそ、人生の大きな喜びである「美味しいものを食べる」ことが可能なのです。
このように考えると、「噛むこと」は「生きること」であることがおわかりいただけるのではないでしょうか。
しっかり噛んで、人生を楽しみましょう!
次回は『虫歯・歯周病の原因となる「歯ぎしり」対策』というテーマでお話ししていきます。