みなさん、ご存じでしょうか?
「歯」というのは、胃腸や心臓、肝臓、腎臓などと同じように、体の一部なんですよね。
「そんなこと当たり前でしょ」と思われるかもしれませんが、
多くの方は歯のことを「噛む道具」のように捉えているようです。
道具だから、壊れたら歯医者さんで修理すればいいと。
しかし歯は、そんなに単純なものではありません。
うまく噛めなくなるだけで、全身の動きや健康状態に大きな影響を及ぼすのです。
たとえば虫歯や歯周病で痛い部分があると、
どうしても反対側でばかり噛むようになります。
すると噛み合わせが崩れてしまい、全身の筋肉のバランスが崩れ、
骨格もずれていくのです。
それは頭痛・肩こり・腰痛の原因になりますし、
消化器疾患や不妊などさまざまな慢性病につながっていきます。
病院や治療院へ行っても、なかなか治らない慢性病の原因は、
もしかしたらお口の中にあるのかもしれません。
これは大げさな話ではなく、実際に歯の治療をきちんと済ませたとたん、
それまで悩んでいた痛みなどの症状がウソのように消えた、
そんな患者さんも決して少なくないのです。
歯は体の中にある臓器とまったく同じように、
とても重要な役割を持っているのだ、ということを理解しておきましょう。
次回は『虫歯や歯周病になりにくい、お口の環境づくり』というテーマでお話ししていきます。